並々ならぬ熱量で次々と新規プロジェクトを成功させる―入社13年目社員の軌跡
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2025.07.08
プロフィール
木内 寛之(きうち ひろゆき)<写真右側>
所属:リストデベロップメント株式会社 代表取締役社長
経歴:筑波大学第3学群基礎工学類卒業 2013年中途入社
新卒で鹿島建設に入社。日系・外資系不動産ファンドを数社経験した後、リストデベロップメントへ入社。2019年より代表取締役社長就任。
渡部 恭士(わたなべ きょうじ)<写真左側>
所属:リストデベロップメント株式会社 投資・開発事業本部 3部 部長
経歴:龍谷大学法学部卒業、コーネル大学ホテル学科PDPコース修了、
青山学院大学大学院 MBA取得、2024年中途入社。
新卒で日本航空開発に入社。国内外のリゾート・ホテル業界において統括営業部長や支社長を歴任し、2024年リストデベロップメントへ入社。
現在、リストデベロップメントでは「Glocal&Luxury」をキーワードに国内外の富裕層に向けた不動産開発を進めています。今回、社長の木内さん、部長の渡部さんが、世界中のデザインの潮流が集まる国際的な祭典「ミラノ・デザインウィーク」へ視察に赴きました。イベントで何を感じ、何を得たのか。視察の経緯や現地での驚き、そして未来の展望までお話を伺いました。
――まず、ミラノ・デザインウィークとはどのようなイベントなのでしょうか?
渡部:
ミラノ・デザインウィークは、1961年にイタリアの家具見本市「ミラノ・サローネ」として始まりました。当初は主要な家具メーカーが一堂に会する商業展示でしたが、デザイン誌などの注目を集め、徐々に国外の企業も参加するようになり、国際的な家具見本市へと発展していきました。
その一方で、「ミラノ・サローネ」の会場外でも、街全体を使って開催される自主的な展示が盛り上がりを見せ、「フォーリ・サローネ」と呼ばれるようになりました。現在では、この二つのサローネを総称して「ミラノ・デザインウィーク」と呼ばれ、毎年4月に開催される世界最大級のデザインの祭典となっています。
――歴史ある国際規模のイベントなのですね!ちなみに、今回の視察の経緯を伺えますか。
渡部:
The One Atelier(以下、ワンアトリエ)というイタリアの設計会社からのご招待がきっかけでした。ワンアトリエは、高級不動産のコンサルティングやデザインを専門とし、世界的なファッションブランドとも連携して「ブランデッドレジデンス」の開発を手掛けています。
これまでマイアミ、ブラジル、プーケット、ドバイなど、数多くの国や地域で実績を持つ、まさに高級不動産開発のエキスパート企業です。
――ワンアトリエ社とはいつ頃から交流があるのでしょうか?
木内:
最初の接点は2024年の秋頃、弊社グループ会社のスタッフを通じて、先方からミーティングのアポイントをいただいたことでした。ワンアトリエが手掛けるブランデッドレジデンスの事業に関して、当社が推進しているリゾート地での開発事業や都心一等地での開発と連携し、何か新しい事業を一緒に取り組めないかという趣旨のお話をいただきました。
――非常に魅力的なご提案ですね!
木内:
日本には数多くのデベロッパーの企業がある中で、当社にご提案いただけたのは驚きと同時に、非常に喜ばしいことでした。数年前まではこういったご提案をいただけるイメージもできていなかったように思えます。ここ数年、私たちが力を入れてきたリゾート開発などの取り組みを高く評価いただけたようで、会社として着実に前進していることを改めて実感しました。実際に私たちが開発を検討している案件や、開発予定のリゾートエリアの現地をご案内したところ、魅力を感じていただけたようです。
――注力している事業やプロジェクトの方向性が合致したのですね。
木内:
ええ、ありがたいことに、当社の事業に共感いただけた部分もあったのだと思います。その後もコンタクトを重ねる中で、具体的な有名ブランドとのコラボレーション案も複数ご提案いただけるようになりました。
そんな矢先、「来月、ミラノでこんなイベントがあるから参加しないか?」とご提案いただいたのが、このミラノ・デザインウィークです。急ではありましたが、「これは参加すべきだ」と社内でも意見が一致し、今回の現地視察が決定しました。
――実際に現地では、このイベントにどんな印象を持たれましたか?
渡部:
街全体が展示会場のようで、賑わいに圧倒されました。数多くの企業や名立たる有名ブランド、日本企業も複数出展していましたし、個人や団体などによる運営団体のいない自由な展示も街のあちこちで行われていました。まさに、街をあげて行われているイベントだなと実感しましたね。
現地視察の様子 写真左手から 木内さん・渡部さん
――街全体が展示会場とは、規模の大きさが伝わってきますね。
木内:
ええ。視察前は幕張メッセのような大きなコンベンション会場に各社が展示するようなイメージを持っていたので、その点ではいい意味で期待を裏切られました。さらに驚いたのは、世界的に有名な高級ブランドが、歴史ある宮殿などの建物をイベント期間中貸し切って展示を行っていたことです。
ルイ・ヴィトンや、以前に当社の邸宅プロジェクトでコラボレーションさせていただいたイタリアの高級家具ブランド「ポルトローナ・フラウ」もそういった歴史のある建物で展示をしており、そのスケールの大きさにただただ圧倒されました。
――実際に展示されている作品にはどんな印象を受けましたか?
渡部:
各ブランドの特色が出ていたように感じました。非常に斬新な色使いのものもあれば、シンプルなデザインながらも細部にまでこだわりが感じられるような、洗練された作品もありました。
中には、日本をテーマにした展示室を用意しているブランドも見受けられ、取っ手が刀の柄のような形状のインテリア、屏風をモチーフにした作品など、「和」の要素を随所で感じました。現代のミニマリズム的な流れもある中で、日本の「侘び寂び」のような文化に再び注目が集まっているのかもしれないな、と考えながら作品を眺めていましたね。
――現地ではワンアトリエ社にご案内いただいたようですね。
木内:
期間中は基本的にワンアトリエにご同行いただきました。ミラノでのスケジュールも先方のオフィスに訪問することから始まりました。オフィスに到着すると、アメリカ、ブラジル、中国のデベロッパーの方々も横並びでいらっしゃって、それぞれどんな事業をしていて今後どんな展開を考えているかなど、貴重なセッションのお時間をいただきました。
実際に世界各地でブランデッドレジデンス開発を進めている中でのお話も多く、こういった事業のメリットや注意すべき点など、今後この領域で事業を進めていこうとしている私たちにとっては、大変意義のある情報交換の場となりました。
渡部:
その後、ミラノ・サローネに各ブランドの展示を見に行った際はVIPのような厚遇でした。私たちが訪問する会場は基本的に全て手配されておりました。
超有名ブランドの展示会場は、一般向けの入場人数を制限されていて外には入場希望者の長蛇の列ができているのですが、私たちは送迎車で会場前に車をつけると、専用口からノータイムで入場させていただけました。念の為、事前に入場券も買ってあったのですが出番が無く、胸ポケットでずっと温めていましたね(笑)。
木内:
建物内でも案内係の方が付き、各展示について詳細にご説明いただきました。その上、現地のCEOや重役の方々とのミーティングまでセットされており、正直、「ここまで手厚くサポートいただけるのか」と感服いたしました。実際に今後のビジネスに繋がるような具体的な話もでき、想像以上に実りのある時間を過ごすことができました。
――どのようなブランド・企業とお会いしたのですか?
木内:
ポルトローナ・フラウのヴァイスプレジデントには、今回初めて直接ご挨拶することができました。日本のプロジェクトでご一緒した話や、今後のコラボレーションに関しても前向きな議論を交わすことができました。
その他にも、まだ名前は出せませんが、日本での具体的な案件でワンアトリエから候補として出ていたブランド各社ともミーティングをさせていただき、現在も建設的にお話を継続しております。
世界の誰もが知っているようなブランドから「興味があるから、ぜひこのエリアでのプロジェクトはコラボさせてほしい」というようなお話を複数いただけたことで、日本のマーケットへの注目度、そして当社の事業への関心を肌で感じることができました。
――デザインウィークという枠を飛び越えた、ブランドや企業との直接の交流があったのですね。
渡部:
そうですね。また、高級ブランドのCEO主催のパーティなどにもワンアトリエ紹介のもといくつかご招待いただきました。私たちだけではコンタクトが難しいような企業と引き合わせていただき、素晴らしいご縁をいただけたことに深く感謝しております。
木内:
イタリアのラグジュアリーブランド「エトロ」のパーティに参加させていただきました。彼らがタイで「エトロレジデンス プーケット」というレジデンスプロジェクトを進めており、その発表会も兼ねたパーティだったのですが、ワンアトリエのCEOが、このプロジェクトの立役者として紹介される場面がありました。
世界的なブランドから良きパートナーとして紹介をされる姿を見て、ワンアトリエが信頼のできる素晴らしい会社であることを再認識しましたし、彼らとともにプロジェクトを進めていけることへの心強さを感じました。
――今後会社としてどのような方向性に向かっていくのでしょうか?
渡部:
今回の出張を経て、改めて「いいもの」にふれること、「一流企業とやり取りすること」の重要性を感じました。来年以降は、私たちだけでなくグループ内の社員も数名、ミラノ出張に同行させるべきだと思っています。
現在、日本国内のリゾートプロジェクトでは、国際的な5つ星ホテルとのコラボレーションが現実的になってきており、そういった企業とのミーティングを通して社員のレベルも格段に上がってきています。これまで日本になかったような商品のデベロッパーとして先駆的に取り組んでいけることに、私たち自身非常にワクワクしています。こんな経験ができる会社、なかなか無いと思います。
木内:
さらに今後のお話をすると、6月にはタイのバンコクで行われる「ブランデッドレジデンス・フォーラム」にも日本唯一のデベロッパーとして参加させていただくことになりました。僭越ながら、日本パートの中では代表して私もお話しさせていただくことになっています。
これは、当グループのLIRタイオフィスが、「ポルシェデザインタワーバンコク」の販売を行ったことや、バカラがデザインパートナーとして参画した「THE 528 ESTATE」の世界独占販売権の受託をしたことなども背景としてあったのだと思います。
このように、各会社がこれまでよりも上のフェーズのビジネスに取り組むことで、お互いのビジネスに良いシナジーを生み出すことができると確信しています。今後もより一層価値あるプロジェクトを実現していけるよう、今回の視察でご縁を頂いた企業様とも、継続的に交渉を進めていきたいと思います。
ミラノ出張では、サローネでさまざまな展示に触れるとともに、超有名ブランドとのセッションなど今後のビジネスに繋がるような貴重な機会があったようです。リストデベロップメントのさらなる躍進に期待しましょう!今後も動向をCheck!してくださいね!