「このままでいたら自分の成長は無いのではないか?」意外な転機と、揺るぎない成長意欲が生んだキャリア
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2025.12.24
プロフィール
廣川 充保(ひろかわ みつやす)
所属:リストデベロップメント株式会社 企画設計部 部長
経歴:浅野工学専門学校建築工学科卒業 2011年中途入社
建築会社での現場監督からキャリアをスタートし、その後設計事務所に転職。2011年にリストグループに中途入社。現在はリストデベロップメント企画設計部の部長として、数々のプロジェクトと部員のマネジメントを牽引。
趣味はキャンプ。
今回は、「THE TOWER湘南辻堂」プロジェクトに関するインタビュー第三弾です。
本プロジェクトにおいて、主に着工からのフェーズで主担当をされた企画設計部の廣川さんに、建物を実際に創り上げていく過程での裏話について伺いました。
第一弾、第二弾をまだご覧でない方は、先にこちらからご覧ください。
➤第一弾インビュー https://h7.cl/1fIWZ
➤第二弾インタビュー https://x.gd/kgLPi
――廣川さんはどのような経緯でこのプロジェクトを担当されたのですか?
実は、辻堂駅前開発第一期である2010年に竣工した「リストレジデンス辻堂タワー」は、私が前職の設計事務所時代に設計を担当した物件だったんです。
――え、そうだったんですか!?
当時からこの先に第二期があるなんて話も聞いていましたよ。まさか自分がデベロッパーという立場で第二期プロジェクトを担当するとは思っていなかったですが(笑)。
第一期でリストと一緒にお仕事をした際に「良い会社だな」と思っていて、ご縁もあって翌年にリストグループに転職することになりました。

――同じ地域のプロジェクトに違う会社として2度関わるというのも、何か強力なご縁を感じますね。
本当ですね。かれこれ20年近く携わっているので、おかげさまで「辻堂」には思い入れがあります。
第二期が始動する際、「第一期からの経緯もわかっている廣川さんにぜひ加わってほしい」と、同じプロジェクトチームの渡邊さんにお声掛けいただきプロジェクトに参画することになりました。
――廣川さんは本プロジェクトにおいて主にどんな業務を担当されたのでしょうか?
着工してからの施工フェーズにおけるプロジェクト管理を主に担当し、工事期間中の現場との調整やゼネコンとのやり取りがメインの業務です。
現場近くの事務所で、私たちリストデベロップメント(以下、LD)、設計事務所、ゼネコンを中心として定例会議を毎週重ね、プロジェクトの進捗を確認しながら着実に工事を前に進めてきました。
――地上約100mの建物の開発でしたが、どのように工事は進んでいくのでしょうか?
「THE TOWER湘南辻堂」は地下2階、地上29階建の建物です。着工してから1年ほどは約15メートルまで地下を掘り進める工事が続きましたね。
地上に出て5階以上の住宅階の工事になってくると、1ヵ月に3フロアが仕上がるような形で工事がペースアップしていきます。
――実際に完成しましたが、どういったポイントが魅力でしょうか?
建物から見える景色は計画時に想像していた以上のものでしたね。南側は一面に相模湾の水平線が広がっていて、江ノ島や大島を一望できます。
また、低層の建物が広がる辻堂エリアだからこそ、晴れた日には他の建物に邪魔されることなく西側に壮大な富士山を望むことができます。

――この立地ならではの景色なのですね。
ええ。浜辺から海を見ると、「水平線」と言うように直線的にどこまでも続いていく感じがしますよね。一方で、今回の建物は最上階に近づけば近づくほど海を上から見下ろす形になります。
表現が正しいかはわかりませんが、まるで海が分厚く見えるような感覚になるんです。同じ海を眺めるのでも、どこから見るかによってこうも違うものかと新たな発見がありました。
――私も現地を拝見しましたが、圧巻の眺望ですよね。
タワー棟の造りとして、低層階の店舗区画は商業用として住宅階よりも天井高が高くなっています。そのため、住宅最下階の5階でも一般的なマンションの7~8階相当の高さになっていて、海も江ノ島も望むことができますよ。
――1階から2階にかかっている特徴的な螺旋階段についてもお伺いできますか?
螺旋階段の際立つエントランス、建物の外観、27~29階のプレミアムフロアの内装は、森田恭通氏が代表を務める株式会社グラマラスにデザインをお願いしました。
グラマラスは、東急プラザ渋谷、伊勢丹新宿本館、アナザースカイのスタジオセットなど、高級住宅・店舗・ホテル・オフィスなど、種別問わず非常に質の高いデザインを担当されていることで有名な会社です。
最近では、新橋で新しく手掛けられた「グランハマー」という商業施設が話題でしたね。
――なぜこのような一流のデザイン事務所にご担当いただけたのでしょうか?
2022年頃に虎ノ門に東京オフィスを移転する際、メインエントランスのデザインをご担当いただいた経緯がありまして。素敵なエントランスにしていただいたので、一度でもご来社いただいた方は見覚えがあるんじゃないでしょうか?

リストグループ東京オフィス 10Fエントランス
リストグループにとって非常に重要なこの辻堂のプロジェクトでもお力を貸していただくことになり、とても良いものが仕上がったと思います。

――マンションのエントランスとは思えないような高級感のあるデザインですよね。
正面にある螺旋階段は彫刻作品のような流麗な曲線で存在感がありますよね。階段の素材として木材を使用し、その背後で水面に照らした明かりが壁面に反射して煌めき、湘南の美しい自然を彷彿とさせるデザインになっています。
また、アプローチ部分の両サイドに配置した天然木のドレープカーテンがさらに自然の温もりを引き立てているように感じます。
――プレミアムフロアの内装についても伺えますか?
一般的な住戸とは趣向を変え、フローリングや壁面に贅沢に木材を使用した内装になっております。
大きな窓から見える湘南の自然とマッチするような、室内でも自然の温かみを感じられるデザインに仕上げていただきました。
完成する前から非常に楽しみにしていましたが、完成してみて改めてそのクオリティに感動しました。

――メインの業務であるゼネコンさんとの関係性についても詳しく伺えますか?
ええ。実は、本プロジェクトのゼネコンである鴻池組様はLDとして初めてのお取引だったんです。
着工して間もない頃、工事現場の囲いの丁寧な設置状態や、現場が日頃から清掃され清潔に保たれていることに気づき、非常に安心したのを覚えています。
――お仕事への取り組み方が素晴らしいという事でしょうか?
ええ。私が評価するのも大変おこがましいですが、最終的に建物も非常に丁寧に仕上げていただきました。
マンションを購入いただいたお客様に、引渡し前にお部屋の状態を確認していただく「内覧会」という機会があります。
工事中は職人さん含め多くの方が出入りされますから、かなり気を付けて作っても何箇所かは簡易的な修繕が必要という指摘があがるのですが。
今回は200戸弱ほどある中でお客様からご指摘をいただいたのはたったの十数戸。ほとんどの部屋では指摘箇所がゼロという、過去に類を見ないような精度に大変驚かされました。
――それはすごいですね!心強いパートナーだということがわかります。
予期せぬトラブルが発生することもありましたが、常に私たちデベロッパーの立場にも理解を示していただきました。
意見を出し合う中で、品質を担保しつつコストを下げていく「VE(バリューエンジニアリング)」という手法を用いることで難局も切り抜けることができました。
――プロジェクトを通じて信頼関係を築いていく。とても良い関係性のように思います。
先方から「廣川さんや皆様だからここまで協力するんですよ。」と嬉しいお言葉をいただけたことは、担当として何より嬉しいことでした。
チーム辻堂として「良いものをつくる」と同じ方向を向いて一緒にプロジェクトを進めていただき、会社としても個人的としても、ぜひまた一緒にお仕事をしたいと思える素敵な方々です。
――信頼関係構築のために廣川さんが大切にされていたことはありますか?
「即断即決」することですね。会社として大切にする「リストイズム」の中にも行動指針として挙げられていますよね。
物件の開発には本当に多くの関係者が関わっていて、着工してからは常に現場が進捗していきます。
一つの部屋を完成させるだけでも様々な方のお力が必要になりますから、建物全体と考えると相当の人数や会社が関わることは想像に難くないと思います。
――多くの方が関わるということは、それぞれとの調整が発生するわけですね。
その通りです。そんな中、何か判断を求められた際に「他の者と相談して検討します。」などと言っていたら、その度に現場の工事が止まってしまいます。
大袈裟でなく、数週間、数か月、積み重なると半年以上工期が長引いてしまうこともあるんです。

――プロジェクト全体に大きな遅れが生じてしまうのですね。
日頃お世話になっている関係者の方々はもちろん、職人さんたちにもそれぞれ別のスケジュールがあります。
工事の遅れは、そういった方々に多大なご迷惑をおかけすることに繋がります。
ですから、ほとんどの質問や懸念事項に関しては、その場で責任を持って判断し、即座に回答することを心がけています。よほどのことがない限り、返事を保留することはありません。
――プロジェクトの中心であるデベロッパーとして重要な心掛けですね!
ただ、一般的なデベロッパーは1つのプロジェクトにおいて、設計までの担当、設計以降の担当、プロジェクトリーダーなどと業務が分担されていることが多いかと思います。
担当外の仕事内容だと即決できないことも増えますよね。
LDでは基本的に一気通貫でプロジェクトを担当するので、日頃から自分で判断し回答することが意識づくのだと思います。
――最後になりますが、プロジェクトの総括を聞かせてください。
とにかく品質の良いものをつくりあげることができて良かったということに尽きます。
本物件の螺旋階段などは、建築というよりはアートにも近いものだと思います。構造上の問題、特殊な質感を再現しつつメンテナンス面も考慮した塗料等々、難しいポイントを挙げればきりがありません。
そんな中でも実現することができたのは、お力添えいただいた皆様の高いプロ意識によるものです。
引き続き、お客様や利用者に喜んでいただけるような質の良い物件づくりをできるよう、プロとして精度の高い仕事をしていきたいですね。
様々な関係者がプロとしてクオリティの高いお仕事をされることでプロジェクトが成立していたようです。
湘南地域において注目されてきた辻堂駅前の開発プロジェクト、三部に渡ってお伝えしてきましたがいかがでしたか?
今後もLDが手掛けるプロジェクトと担当者の裏話をお伝えしてまいります!